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ニュースリリース

2020年12月16日
経営関連

2020年12月 社長会見
1.営業・輸送概況
2.さらなる環境変化を踏まえたセルフ化促進と今後の駅の販売体制
3.「新しい通勤スタイル」のご提案

詳細

1.営業・輸送概況
【運輸取扱収入(速報値)】
 収入ですが、対前年比で11月は59.0%、12月は14日までで49.8%です。

ビジュアル1


【新幹線・在来線特急・近畿圏のご利用状況(速報値)】
 ご利用については、山陽新幹線は11月で54%、12月は14日までで45%、近畿圏では11月で76%、12月は14日までで64%です。
 11月は緩やかな回復傾向が継続しましたが、12月はコロナの感染状況が増加し、不要不急の外出自粛要請が呼びかけられたこともあり、収入やご利用にも影響が出ています。
 年末年始期間の指定席予約状況は、先週9日時点で、新幹線・在来線あわせて前年比37%でしたが、最新15日時点では前年比35%と低下している状況です。
 引き続き動向を注視しながら、安全・安心の取り組みを継続していきたいと思います。

ビジュアル2


2.さらなる環境変化を踏まえたセルフ化促進と今後の駅の販売体制
【駅の生産性向上に向けた取り組み(2019年2月公表内容)】
 まずおさらいになりますが、下記ビジュアルは、昨年2月の会見でお知らせした「駅の生産性向上に向けた取り組み」です。
 具体的には、駅係員の業務を、きっぷの販売を行う出札や改札を中心とした分業体制から、機動的な業務を中心とした体制にシフトしていくという内容です。
 その実現のために、お客様自身で列車運行情報を調べていただく、ICカードでご乗車いただく、ネット予約で切符をご購入いただくなどといった「セルフ化」を推進しています。
 2030年度ごろの京阪神エリアの販売体制として、記載のような計画をお示ししました。

ビジュアル3


【さらなる環境変化】
 その後、コロナによって、当社を取り巻く環境は劇的に変化しました。
 アフターコロナでもお客様のご利用は元通りには戻らないと考えており、鉄道オペレーションの生産性向上・スリム化による固定費低減が必要です。
 お客様のご利用にも変化が見られます。ICカードの利用率は、年々伸びて、全体で8割強、定期だけを見ると、9割強にまで達しています。
 有人窓口のご利用に減少傾向も見られます。下記ビジュアルに大阪駅の中長距離券の購入方法の変化イメージを挙げていますが、販売枚数は大幅に減少している中で、対面のみどりの窓口をご利用になるお客様は、3分の1程度だったのが、4分の1程度に減少していることが見てとれます。
 これらのさらなる環境変化を踏まえ、セルフ化をさらに促進し、駅の販売体制の見直しを行います。

ビジュアル4


【「セルフ化」の促進と充実したサポート】
 下記ビジュアルには、WESTERで可能な、予約や案内における「セルフ化」の一例を挙げています。
 赤枠で囲っているのが、今回新たに加わる内容です。列車が遅れた際の証明となる遅延証明書について、WEB版を全エリアに拡大します。一方、京阪神エリアなどは紙による配布は取りやめます。
 ネットで予約し、発券の必要がないチケットレス特急券については、設定区間を全エリアに拡大します。
 ネット予約は、おトクで利便性が高く、非対面・非接触で購入可能なため、非常に多くのお客様にご利用いただいています。
 一方、ご利用方法が不慣れなお客様には、オペレーターによる充実したサポートを行っています。
 先日お客様センターでの業務の様子を取材いただきました。あのように、日々オペレーターが丁寧にご案内をさせていただきますので、ネットに不安のあるお客様も安心してご利用いただければと思います。

ビジュアル5


【今後の駅の販売体制】
 主要な新幹線・特急停車駅17駅の「みどりの窓口」の営業時間は、これまで通り早朝・深夜までの対応とし、それ以外の駅は8時から20時に統一します。
 2つ以上の「みどりの窓口」がある拠点駅のうち24駅は、ご利用実態に合わせて窓口数を見直し、約40%削減します。
 なお、「みどりの窓口」が1つの駅については、現状維持、もしくはオペレーターと通話もできる「みどりの券売機プラス」に置き換えます。
 駅の販売体制の見直しについては、昨年2月公表内容の更新になりますが、下記ビジュアルの表をご覧ください。
 20年度初に約340駅にある「みどりの窓口」は22年度末までに、約180駅とおおむね半減とし、「みどりの券売機プラス」やクレジットカードもご利用いただける高機能型券売機を充実させます。
 なお、これらの販売機器は、これまで通りの時間帯で、変わらずご利用いただけます。
 この販売体制の見直しは、中計見直しにも掲げた「高コストな鉄道収支構造の改革」の具体的な取り組みです。
 効果として、お客様のサービスのレベルは極力維持しながら、22年度末時点で人件費で年間約15億円の費用低減を図ります。
 引き続き、お客様が安心して快適にご利用いただける、持続可能な鉄道を作り上げていきます。

ビジュアル6


3.「新しい通勤スタイル」のご提案
【背景と狙い】
 時差通勤ポイントの実施を中心とした、新しい通勤スタイルのご提案についてです。
 まず、この取り組みの背景と狙いについてご説明します。
 これまでも申し上げている通り、アフターコロナでもお客様のご利用は元通りには戻らないと考えていますので、鉄道オペレーションのスリム化により、コスト構造改革を行い、固定費を低減していく必要があります。
 私ども鉄道事業者は、お客様のご利用のピークに対応できる数の車両を配備し、ピークの列車本数に対応できる乗務員などの要員を配置しています。
 1日のお客様のご利用のピークは、朝ラッシュタイムで、1年のピークはゴールデンウィーク、お盆、年末年始期間です。
 また、コロナ禍において、3密回避といったお客様の新常態へのニーズが大変強くなっています。
 今回ご提案する新しい通勤スタイルにより、平日朝のラッシュタイムのピークシフトと混雑緩和を図り、お客様により安心感を持っていただきたいと思います。
 加えて、このテストマーケティングにより、時間帯別運賃の導入や、ラッシュ時間帯の列車ダイヤを見直すことができれば、コストも削減できると考えています。

ビジュアル7


【時間を変える「時差通勤のススメ」】
 時間を変える「時差通勤のススメ」として、ICOCA定期券利用者への時差通勤ポイントの実施です。
 混雑を避けた「時差通勤」で一日のスタートを切っていただくため、平日朝の通勤時間帯にICOCAポイントが貯まる新たなサービスを来年4月から1年間の期間限定で実施します。
 具体的には、通勤用のICOCA定期券で入場し、大阪都心部の駅で、通勤ピーク後の、例えば、9時半から10時半の間に出場すると、ご利用1回ごとにICOCAポイントが20ポイント貯まるサービスです。

ビジュアル8


【時差通勤ポイントの対象エリア】
 下記ビジュアル左側の路線図の黒線が対象となるおおむねの発駅エリア、右側の赤線、大阪環状線や東西線などの33駅が対象着駅エリアです。
 詳細の取扱いにつきましては、実施時期が近付いたら改めてお知らせします。

ビジュアル9


【列車を変える「着席通勤のススメ」】
 お客様の混雑回避や着席ニーズにお応えすべく、通勤時間帯の各種サービスを充実させてきました。
 これまで、指定席拡大などを実施してきた通勤特急は、指定席車両のさらなる拡大や停車駅の追加など、今後もサービスを充実させていきます。
 先ほどもご紹介しましたチケットレスサービスは、スマートフォンなどから予約し、事前にきっぷを受け取ることなく、非接触でご利用いただけるおトクでお手軽なサービスで、大変おすすめです。
 新快速の有料座席サービス「Aシート」も、平日朝の通勤に便利な時間帯に運転しています。今月からは期間限定で一部の座席を指定席としています。
 いつもの時間や列車を変えて、より快適な通勤時間をお過ごしください。これからも各種サービスを充実させてまいります。

ビジュアル10


○「WEST EXPRESS 銀河」について
 1つ目は、2021年の運行方面についてです。3月11日までは、山陽コースで運行し、その後、春は、今年の秋と同様に、夜行列車で山陰方面へ、夏から秋にかけては、初めて和歌山方面・新宮まで運行します。
 これまで同様、地域の皆様と一緒に魅力的な列車の旅を作り上げていきたいと思います。詳細は、追ってお知らせします。
 ニュースリリースはこちらをご覧ください。

 2つ目は、京都鉄道博物館での特別展示です。
 WEST EXPRESS 銀河は年末年始は運行しませんので、1月2日から4日までの間、新春を飾るのにふさわしい列車として、今回の展示をすることとなりました。ぜひ、足を運んでいただければと思います。
 ニュースリリースはこちらをご覧ください。

○北陸新幹線の整備について
 北陸新幹線敦賀延伸の工事工程や建設費に関して、先日来の与党PTで議論が進められているとお聞きしています。
 これまでも私どもの考えについては、繰り返し申し上げてまいりましたが、改めてお伝えします。
 当社としても北陸新幹線の敦賀開業に大きな期待をもって準備を進めてきましたので、開業が予定より遅れることについては、非常に残念に思います。
 しかしながら、改めて開業時期を再整理するとのことでございますので、当社としても、新たに示された目標に向かって着実に準備を進めてまいりたいと思います。
 さらに北陸新幹線に関連して、申し上げたいことがもう1点ございます。
 北陸新幹線の真価が発揮されるのは、新大阪までつながってこそであり、早期の全線開業が必要と考えております。
 敦賀・新大阪間については、敦賀開業の遅れの影響を受けることなく、沿線の関係者の皆様をはじめ当社としてもこれまでも要望しております、2023年春の着工に向けた取り組みが遅れることのないよう、関係する皆様にお願いしたいと考えております。

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